結論!
『トリコ』は「暴走したトリコを小松が泣きながら調理して連載終了した」というのは、嘘です。
2020年秋ころから、2ちゃんねる及びニコニコ動画、Twitter、You Tubeでは流行したネタであり、トリコの最終回ではトリコも小松も仲良く生きています。
なぜこのネタが広まったかの原因ですが、きっかけは「グルメスパイザー」という商品にあります。
「グルメスパイザー」は、アニメ版トリコの放送に伴って、販促商品としてスポンサーとなったおもちゃメーカーから「菓子粉砕機」という謎の器具として発売された玩具です。
しかし「グルメスパイザー」は文字通り菓子を粉砕するには信じられないほど強度がもろく、全部で19個とやたらパーツが多く洗うのが大変でした。
また、そもそもお菓子を砕くのは手でもできるよね、いやもっと根源からお菓子を砕くというタイミングは日常生活で殆どないにも関わらずお菓子を砕くという一点にしか使用できない器具としてすさまじく評判の悪い商品でした。
どれくらい評判が悪いかというと、原作中で作者が若干ネタとしていじるくらいでした。
この「グルメスパイザー」発売されたのは2011年7月30日。
当時も一大ブーム(批判)でしたが、2020年の秋頃あるツイートをきっかけに、再度ネット上でブームが起こります。
※ちなみにツイート内容は「【ゲーム業界に衝撃走る!!】PS5がグルメスパイザーたったの23個分!?」というもの。
発表されたPS5の値段が税込みで55000円と予想より安かったことで、グルメスパイザー税込2200円のクソっぷりを改めて認識させられます。
子供用玩具としては駄目でも、ネットのおもちゃとしては優秀ですね。
さらに、このブームの中でグルメスパイザーMADのコメントには「ちなみにトリコは最終回で暴走したトリコを小松が泣きながら調理して連載終了」という謎のコピペが書かれるのが一種のテンプレネタになってしまいました。
グルメスパイザー絡みの動画やスレッド、ツイートの数も日に日に増え、「ちなみにトリコは最終回で暴走したトリコを小松が泣きながら調理して連載終了」という文もよく見かけるようになった結果、デマのように広まってしまったのだと思われます。
ちなみにトリコの本当の最終回では、トリコとリンの結婚式が開かれています。
かつての敵や、一部死者の魂まで一緒になって食卓を囲み、トリコがようやく完成させたフルコースメニューが振る舞われます。
料理したのはもちろん小松、もちろん材料に暴走したトリコは使われていません。
そして結婚式から数年後、トリコ・小松が新たな食材を求め宇宙へ旅立つところで物語は終わります。
最後もぶっ飛んでいるのは「トリコ」らしいですね。